人的資本経営の実践
人的資本経営の実践~長期ビジョン「MCP」実現に向けて
武蔵野銀行では、人的資本こそが企業価値の源泉であるという認識のもと、多様な人材の活躍推進を重要な経営戦略の一つと位置づけ、一人ひとりの専門性を高める人材育成の高度化に注力すると共に、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンなど全ての従業員が活躍できる職場環境の整備に努めています。ダイバーシティ推進を通じ、従業員一人ひとりの多様性が発揮され、全員が輝ける銀行を目指し、積極的に取り組んでいます。
2023年3月に策定した長期ビジョン「MCP(Musashino mirai-Creation Plan)」では、「地域・お客さまの期待を超える存在へ」「組織・従業員の力を最大化」という基本方針を掲げています。この基本方針に基づき、求められる人材および組織について、それぞれ「自律・挑戦」「多様性・つながり」というキーワードを設定いたしました。
従業員の成長とさまざまなつながりを通じ、長期ビジョンで標榜する「多彩な価値を結集し、地域No.1のソリューションで埼玉の未来を切り拓く」を実現すべく、人的資本経営の実践に努めています。
人材育成方針
当行は、「自律」「挑戦」のキーワードのもと、地域・お客さまの期待を越える存在となることを目指し、豊かな地域社会の未来の実現に向けて取り組める人材を育成してまいります。
自律 | 不確実性の高い時代において、従業員一人ひとりが自らの考え方や思いに基づき行動・判断できるよう、自律性を身につけた人材を育成してまいります。 |
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挑戦 | 従業員一人ひとりが、目の前にあるさまざまな機会に対し、自ら意思表示し、チャンスを掴もうとする挑戦心を持った人材を育成してまいります。 |
社内環境整備方針
当行は、「多様性」「つながり」のキーワードのもと、組織と従業員の力の最大化に向け、環境変化に対応するためにレジリエンスを高めると共に、多様な働き方を提供できる社内環境を築いてまいります。
多様性 | 従業員一人ひとりが目標や働きがいを見出した上で、自分の力を最大限発揮できるよう、「多彩な考え方を理解し、お互いに認め合い、尊重できる、心理的安全性の高い職場を築いてまいります。 |
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つながり | 「価値観の異なる者同士」が、さまざまな形のつながりを築き、ひとりでは成し得ない新たな価値を作り出すことのできる企業を目指してまいります。 |
指標と目標
人材育成に関する指標及び目標として「活躍に向けた支援」「自律的なキャリア形成支援」「各人の専門性の向上」を、社内環境整備に関する指標及び目標として「DE&Iの推進」「Well-beingの向上」「健康経営の推進」を設定しております。
活躍に向けた支援
人材育成方針に掲げる「従業員一人ひとりが、目の前にある様々な機会に対し、自ら意思表示し、チャンスを掴もうとする挑戦心を持った人材を育成してまいります。」を実現するために積極的に人材への投資を促進するとともに、様々なバックボーンを踏まえた人材の活躍による企業価値向上に向けた取組を強化してまいります。
〈指標及び目標〉
2025年3月期実績 | 2026年3月期目標 | |
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一人あたり人材投資額(注1) | 297,391円 | 300,000円 |
一人あたり研修受講時間 | 36時間9分 | 45時間 |
キャリア採用人数(注2) | 41名 | 60名 |
- 一人あたり人材投資額については、「研修費」「研修等にかかる教材費・交通費」「自己啓発奨励金」「必須受験資格の受験費用」「OFF-JT機会費用」「OJT機会費用」等を計上しております。
- キャリア採用人数については、2025年3月期実績は2年間の累計、2026年3月期目標は3年間の累計となります。
自律的なキャリア形成支援
「人材育成方針」に基づき、「従業員一人ひとりが自らの考え方や思いに基づき行動・判断できる」人材の育成に向け、当行で働く全従業員が、自分自身の望むキャリアの実現に向けて自律的に行動し、その行動を銀行が支援・促進できるよう機会を提供してまいります。パートナー(非正規雇用労働者)の正規行員登用(行員転換)を継続的に実施しており、正規行員同様に各自のキャリア実現への支援に努めております。
〈指標及び目標〉
2025年3月期実績 | 2026年3月期目標 | |
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職務エントリーによる配置人数(注) | 44名 | 100名 |
行員転換実績(注) | 16名 | 30名 |
- 職務エントリーによる配置人数、行員転換実績においては、2025年3月期実績は2年間の累計、2026年3月期目標は3年間の累計となります。
各人の専門性の向上
長期ビジョンで目指す「多彩な価値を結集し、地域No.1のソリューションで埼玉の未来を切り拓く」の実現のため、各人の課題解決力の向上へ注力してまいります。
〈指標及び目標〉
2025年3月期実績 | 2026年3月期目標 | |
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ITパスポート保有率 | 66.5% | 80% |
プロフェッショナル資格保有者(注) | 235名 | 300名 |
- プロフェッショナル資格保有者の対象となる主な資格は、FP技能士1級・CFP、中小企業診断士、証券アナリスト等、公的な資格を中心とした専門性の高い資格としております。
DE&Iの推進
Well-beingの向上
重要なステークホルダーである従業員が、武蔵野銀行で働くことへの充実感を感じることが「組織・従業員の力を最大化」に繋がる重要な要素であるとの考えに基づき、多様な働き方の実現や福利厚生の拡充に取組んでまいります。
〈指標及び目標〉
2025年3月期実績 | 2026年3月期目標 | |
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一人あたり有給休暇取得平均日数 | 13.1日 | 15日 |
一人あたり残業時間 | 11時間40分 | 11時間 |
従業員満足度 | 73.2% | 100%を目指し持続的に向上 |
健康経営の推進
人材活躍推進に係る長期ビジョン「奏~SOU~」の制定
性別や年齢等にかかわりなく、多様な人材が活躍していくことが、企業の競争力を高め、新たな価値を生み出す源泉となるとの考えのもと、2023年4月より「人材活躍推進に関する基本方針」及び人材活躍推進に係る長期ビジョン「奏(そう)~SOU~」を制定いたしました。
1.長期ビジョンの概要
従業員一人ひとりが異なる個性を発揮し、お互いにその違いを認め合い、協力し、ベクトルを合わせ、組織の持続的発展へ寄与していくことを目指すため、人材活躍推進に係る長期ビジョン「奏~SOU~」を制定し、2023年度から2032年度の10年間で実現に向けて取り組んでいます。
2.基本方針・10年間の目指す姿
「奏~SOU~」は、一層の人材活躍推進を通じ、長期ビジョン「MCP」の実現を目指していくものと位置付けており、「MCP」の2つの基本方針に対応し、「自律・挑戦」、「多様性・つながり」というキーワードのもと、人材および組織の目指すべき姿として「お客さまの課題解決に向け、自律的かつ挑戦心を持って取り組むことができる人材を育成する」、「さまざまな価値観を理解し、認め合うことで多彩な人材が活躍できる組織を作る」を、基本方針として掲げています。
これらの実現に向け、2023年度からの10年間を3つのステージに分け、各ステージの目指す姿を定めて取り組むことで、10年後には、多様な人材が自信に満ち溢れ、能力を最大限に発揮できる組織を目指しています。
基本方針
10年間で目指す姿