連載コラム【お金の世界の歩き方】〜第25回 住宅購入資金〜

花子

「我が家もいよいよ住宅を購入しようかなと考えているのですが、用意するお金や住宅ローンのことを考えると決断することができません」

先生

「たしかに、住宅は人生で一番の高い買い物と言っても過言ではありませんからね。慎重になる気持ちはよくわかります」

花子

「気になるマンションの価格を見たりしていると、ちょっと前に比べても上昇しているなぁと感じています」

先生

「首都圏のマンションの価格はこのところ上昇が続いていますからね。ある調査機関のデータを見ても、首都圏のマンションの平均価格は6,000万円台と言われています」

花子

「えっ、そんなに高いのですか?」

先生

「でも、これはあくまでも平均ですからね」

花子

「我が家は埼玉県内で探そうと思っています。仮に、4,000万円の物件を購入しようとすると、どのくらい費用がかかるのでしょうか?」

先生

「住宅を購入する際にはいろいろとお金が必要となります。例えば、登記をしないとなりませんから登記費用もかかりますし、金融機関への手数料や火災保険料、引越し費用、新居に揃える家具などもありますよね」

花子

「そうか、住宅価格だけを考えてはいけないですね」

先生

「はい。意外に費用はかかります。なので、頭金として住宅価格の2割程度は用意したいというのが理想です。少しでも多く用意出来たほうが住宅ローンの返済額を少なくしたり、返済期間を短くしたり出来ますからね」

花子

「2割ですか。4,000万円だと800万円・・・きちんと貯蓄しておく必要がありますね」

先生

「もちろん、頭金の2割を用意できないと購入できないというわけではありません。頭金が0円でも住宅ローンを組むことは可能ですが、その分借入れ額が増え、毎月の返済額がアップしますので、可能であれば頭金は用意しておきたいですね」

先生

「また、もう一つ注意をしておかないといけないのは、住宅購入後もお金がかかるということです。税金の他、マンションであれば管理費・修繕積立金などがかかります」

花子

「つまり、毎月のローンの支払いの他にも費用がかかるということですね」

先生

「そういうことです。ちなみに、一戸建ての場合には管理費や修繕積立金の定期的な支払いはありませんが、いずれ修繕費用は必要になってくるので、自らしっかりと用意をしておく必要があります」

花子

「維持管理でもお金がかかるということを肝に銘じておきます」

花子

「ちなみに、返済方法についてですが、ボーナス返済の割合を多くしてもいいのですか?」

先生

「僕自身は、ボーナス返済は極力避けた方が良い、という考えを持っています。というのも、ボーナスは企業業績の影響を受けるので、ボーナスの支給額が変動すると返済計画に影響が出てしまうからです」

花子

「そういうことですね。毎月のお給料の中で計画が立てられるほうが安心ですね。しっかり資金計画をたてて自分たちに合った物件を探したいと思います」

先生

「そうですね」

花子

「あの・・・少しは親を頼っても良いですよね?」

先生

「それぞれの家庭によって事情はあると思いますが、親が少し援助したいと考えているのであればそれも一つの方法ではあります。住宅を購入する人の約4割の人が親からの援助を受けたというデータもあります」

花子

「でも、贈与税などの対象にもなるのですよね」

先生

「はい。親からお金などの財産を受け取ると贈与税がかかるのですが、年間の金額が110万円以内であれば非課税となります。また、『住宅取得等資金贈与の非課税』という制度を利用することができます。消費税率8%の住宅であれば最大1,200万円、10%の住宅であれば最大3,000万円まで贈与税が非課税となる制度です。これは通常の110万円の非課税と併用することができます」

花子

「そんなに非課税になるのですか?」

先生

「もちろん、僕が『最大』という言葉を使ったように、いくつか条件等があります。たとえば、

①贈与を受けた年の翌年の3月15日までに、購入、新築、増改築等を行った物件の残金決済・引き渡しを行って、住宅を所有すること

②贈与を受けた年の翌年の3月15日までに、当住宅に居住すること。または、その後遅滞なく入居することが確実と見込まれること(翌年の年末までに入居しない場合、当制度は適用されず修正申告が必要となります)

③贈与を受けた年の子の合計所得金額が2,000万円以下であること

④子の年齢が贈与を受けた年の1月1日時点で20歳以上であること

などがあります」

花子

「結構、条件があるのですね」

先生

「いずれにしても親からの資金援助を受ける人は条件等を確かめて利用するようにしてください」

花子

「わかりました。こうして聞いていると、やっぱり人生で一番の高い買い物であるということが良くわかります。今後必要な費用のことを考えて住宅ローンを組んでいくことになるのですよね。住宅ローンの月々の返済計画などから逆算して、いくらぐらいの物件が買えるのかも知りたいです」

先生

「わかりました。次回は購入物件と住宅ローンや金利の話をしていきましょう」

花子

「是非、よろしくお願いします」

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住宅購入の資金のイメージ。頭金は2割が理想的です。また、4割の人が親の援助を受けているというデータもあります。

『武蔵野 花子』プロフィール

埼玉県内に住む33歳の女性。
パートタイムで働いており、家族は会社員の夫・長女(小学校1年生)・長男(幼稚園)がいる。最近よくママ友と子供の教育費や、家の購入について話すことが多く、これからのお金の使い方について、どうすればいいのかわからず悩んでいる。

『川口先生』プロフィール

証券会社や銀行を経て、現在は金融ジャーナリストとして活躍している。武蔵野家の近所に住んでいて、悩める花子に対しお金についていろんな角度から話をしてくれる。
趣味はスポーツで、ゴルフが得意だそう。また、社会人になってから始めた空手も黒帯である。

執筆:川口一晃

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