連載コラム【お金の世界の歩き方】〜第21回 年金の基礎 〜厚生年金〜〜

先生

「前回は年金制度の大枠と国民年金について解説しましたね」

花子

「はい。『日本の年金制度は3階建て』という表現が印象的でした。国民年金について、私は払っている意識がなかったのですが、夫が会社で払っている中に私の分も含まれていたのですね」

先生

「そうですね」

花子

「今日は2階部分について教えてください」

先生

「はい。それでは、今回は2階部分の『厚生年金』について説明しましょう。これは、企業などに勤めているサラリーマンや公務員が加入する年金です」

花子

「ということは、多くの人が加入しているのですね。国民年金と同様、保険料はみんな同じ金額なのですか?」

先生

「いいえ、保険料は人によって違います」

花子

「そうなんですか?保険料が違うということは、将来もらえる金額も違うということですよね?」

先生

「そうなります」

花子

「夫はどれくらい払っているのかな」

先生

「保険料は人によって違うのですが、保険料率は、みんな同じになっています。簡単に言えば、月々のお給料に保険料率をかけることで、その人の保険料が決まるのです」

花子

「その保険料率ってどれくらいなのですか?」

先生

「現在は18.3%になっています」

花子

「えっ、18.3%!?高くありませんか?お給料が30万円だとすると54,900円も保険料を払うんですよ。手取り金額がかなり減ってしまいます」

先生

「慌てないで最後まで聞いてください。この18.3%は一人で負担するものではありません。実はこの半分を本人、残りの半分を会社が負担することになっています」

花子

「そうなんですか。ということはお給料の9.15%を本人が払うということなのですね」

先生

「そういうことです。ですから、お給料が30万円の人は27,450円となり、50万円の人は45,750円となります。そして、これらと同じ金額を会社も社員のために払っているのです。逆に、厚生年金を毎月いくら払っているのかがわかると、その人の基本となるお給料がわかることになります」

花子

「会社が半分負担してくれているなんて、知りませんでした。でも、お給料の額で変わるということは、将来受け取ることの出来る年金も人によって違うということになりますよね」

先生

「その通りです。厚生年金はその会社でのお給料と勤続年数によって違ってきます」

花子

「うちの場合はいくらになるのかな」

先生

「ご主人の年収ってどのくらいですか?」

花子

「だいたい500万円くらいですね」

先生

「たとえば、厚生年金に40年間加入していたとします。仮に、年収500万円だとすると厚生年金受給額は月額9万円くらいとなります」

花子

「そうなんですね」

先生

「夫婦での年金受給額を見てみると、ご主人は国民年金が月々約65,000円、先ほどの例だと厚生年金が約90,000円で、約155,000円ですよね。花子さんの国民年金65,000円が加わりますから、夫婦二人で約22万円となります」

花子

「そうでした!私の年金もあるんですもんね。でも、夫婦二人で20万円台前半の年金だとちょっと心配です」

先生

「そうですね。20万円台前半だとギリギリの生活ですね」

花子

「ところで、厚生年金を受け取ることのできる年齢は国民年金と一緒ですか?」

先生

「以前は60歳からだったのですが、段階的に引き上げられていて、2025年度からは65歳からとなります」

花子

「ということは、もっと老後にもらえるお金の対策をした方が良いということになりますよね」

先生

「その通りです。銀行の窓口などで相談してみるといいですよ。次回は3階部分についてお話ししましょう」

花子

「よろしくお願いします」

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『武蔵野 花子』プロフィール

埼玉県内に住む33歳の女性。
パートタイムで働いており、家族は会社員の夫・長女(小学校1年生)・長男(幼稚園)がいる。最近よくママ友と子供の教育費や、家の購入について話すことが多く、これからのお金の使い方について、どうすればいいのかわからず悩んでいる。

『川口先生』プロフィール

証券会社や銀行を経て、現在は金融ジャーナリストとして活躍している。武蔵野家の近所に住んでいて、悩める花子に対しお金についていろんな角度から話をしてくれる。
趣味はスポーツで、ゴルフが得意だそう。また、社会人になってから始めた空手も黒帯である。

執筆:川口一晃

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