連載コラム【お金の世界の歩き方】〜第17回 日本銀行の機能と役割〜

花子

「今日もよろしくお願いします。前回、金融の動きを理解する上で大事なのが『金利』であると教えていただいてから、自分の中で『金利』を意識するようになってきました」

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先生

「それは良いことですね。では、今日はその金融の動きに大きな影響を与えている主人公の一人を紹介したいと思います。花子さんは『日銀』って聞いたことがありますか?」

花子

「はい。日本の銀行の中で中心となる銀行のことですよね」

先生

「確かに、中心と言えば中心です。では、手始めに『日本銀行』と書いて何と読むのかわかりますか?」

花子

「わかりますよ。『にほんぎんこう』です」

先生

「花子さん、今、千円札を持っていませんか?
千円札を良く見てみてください。どこかに銀行の名前が書かれていませんか?」

花子

「あっ、『NIPPON GINKO』って書いてありました!『にっぽんぎんこう』なんですね」

先生

「そうなんです。それではまず、日銀の3つの機能を見ていくことにしましょう」

花子

「はい。1つはわかりました!おそらくお金を作る機能ではありませんか?千円札にも銀行の名前が書いてありましたし」

先生

「良い勘をしていますね。ただし、お金と言っても紙幣の方です。硬貨は国の造幣局で製造しています。ということで、1つ目の機能は『発券銀行』です。他の機能はどうですか?」

花子

「硬貨は造幣局だったのですね。他の機能ですか・・・何だろう」

先生

「2つ目は『銀行の銀行』という機能です。日本の銀行は日銀に当座預金の口座を持っています。銀行間でのお金のやり取りは日銀の当座預金の口座を通じて行われているのです」

花子

「それは知りませんでした!私も日銀に口座を作ることは出来ないのですか?」

先生

「良い質問ですね。僕の知り合いにもわざわざ日銀まで行って、口座を作ろうとした人がいましたが、残念ながら、日銀に個人の口座を作ることは出来ません」

花子

「あはは。私と同じことを考えている人もいるんですね」

先生

「そうですね(笑)。
そして、3つ目の機能は『政府の銀行』です。日銀には政府の口座があって、私たちが納める税金や社会保険料などもこの口座で受け入れます。また、年金などもこの口座から払われているのです」

花子

「えっ、そうなんですか!納めた税金がどこに行くのか疑問に思ったことはなかったですけど、日銀にある政府の口座に入る仕組みだったんですね!」

先生

「そうなんです。さあ、次は日銀の役割について話をしたいと思います。日銀の役割のひとつに『物価の安定』があります」

花子

「物価というとモノの値段のことですよね。そのモノの値段を安定化させる、ということですか?」

先生

「はい。例えば、花子さんが買いたい洋服を見つけて、翌日デパートに買いに行ったとします。そのとき、昨日までの値段から上昇し、突然2倍になっていたとしたら、ビックリですよね?」

花子

「それはビックリしますよ!安心して買い物もできません」

先生

「ですよね。では、逆にモノの値段がどんどん下がったらどうですか?」

花子

「洋服や化粧品がどんどん安くなるのは大歓迎です」

先生

「それは最初だけですよね。モノの値段がどんどん安くなると、モノを作っている会社の売上が減少します。そうなれば、そこで働く人のお給料も下がります。つまり、いずれ私たちの家計にも跳ね返ってくるのです」

花子

「そうなんですね。働いている人のお給料が下がったりすることで、景気が悪くなっていくのですね」

先生

「そうなのです。ですから、物価というのは安定しているのが良いということです。そして、そのモノの値段の安定化を図るのが日銀の役割です。具体的には金利を上げたり下げたり、またお金の量を調整したりといった金融政策を行なっています」

花子

「ここで『金利』が登場するのですね」

先生

「はい。時々、テレビなどのニュースで報じられていますが、『金融政策決定会合』という会議があり金利の変更などが話し合われたりします。株式市場や為替市場などのマーケットは会議の決定内容に敏感に反応するので、市場関係者は『金融政策決定会合』に注目しています」

花子

「そうなんですね。これからニュースを見たり新聞を読むときなどには、こうした会合にも注意したいと思います」

先生

「はい、是非そうしてください。金利が動くと、債券価格や株価などにも影響します。そして、これらに投資している投資信託にも影響します。投資信託を購入するにあたっては、このような経済の動きについてもよく観察し、購入のタイミングを判断することも大切です」

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先生

「そして、もう一つ『金融システムの安定化』も役割です。『お金は経済の血液』と言われたりしますが、お金の受け払いや貸し借りを行う仕組みを金融システムと言っています。世の中にはさまざまな金融機関や金融市場があり、これらの業務を担っています。そのため、金融システムの安定はいろいろな経済取引の大前提となっているんですよ。なので、金融システムが安定していないと安心して投資なども行うことができません」

花子

「そうなんですね」

先生

「はい。銀行でも最近の経済状況や市場動向なども教えてくれるので、是非近くの銀行に行ってみてください」

花子

「わかりました。今日もありがとうございました」

『武蔵野 花子』プロフィール

埼玉県内に住む33歳の女性。
パートタイムで働いており、家族は会社員の夫・長女(小学校1年生)・長男(幼稚園)がいる。最近よくママ友と子供の教育費や、家の購入について話すことが多く、これからのお金の使い方について、どうすればいいのかわからず悩んでいる。

『川口先生』プロフィール

証券会社や銀行を経て、現在は金融ジャーナリストとして活躍している。武蔵野家の近所に住んでいて、悩める花子に対しお金についていろんな角度から話をしてくれる。
趣味はスポーツで、ゴルフが得意だそう。また、社会人になってから始めた空手も黒帯である。

執筆:川口一晃

※本コラムを執筆されている川口一晃氏がナビゲーターを務める、当行提供ラジオ番組「お金の世界の歩き方」毎週月〜木曜日7:04からNACK5にて絶賛放送中!当行行員も出演していますので、ぜひお聴きください!聴き逃してしまってもラジオが聴けるアプリ「radiko.jp」にて1週間までさかのぼって聴くことができます!

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