住宅ローンの借り換え

京子(30代主婦)
借り換えって、本当におトクなんですか?
渡邊さん
条件にもよりますが、今はメリットが出やすくなっています。検討の価値アリですよ。

プロフィール

渡邊英利(わたなべ・ひでとし)

FPワタナベコンサルティング代表、CFP®

大学院修了後、証券会社などを経て、2009年に独立。個人のライフプランや住宅購入、住宅ローンなどのFP相談業務を行う一方、相談会やセミナーを通じた投資教育にも力を注いでいる。趣味は水泳、サイクリング、マラソン

京子
近所の奥さんから、住宅ローンを他の金融機関に乗り換えたら「生活が楽になった」って聞きました。そんなことがあるんですか?
渡邊
それは住宅ローンの「借り換え」ですね。借り換えとは、いま借りている住宅ローンから、さらに条件の良いローンに変更し、総返済額を軽くすることです。借り換えの目安としてよく言われるのが、@ローン残高が1千万円以上 A完済までの期間が10年以上 B借り換え前後の金利差が1%以上ですが、ローン残高が多い人なら金利差が0.5%程度でも、負担が軽くなる可能性はありますよ。
京子
それはすごい。でも住宅ローン金利って、かなり前から低い状態が続いていますよね。それでも、借り換えのメリットはあるんですか。
渡邊
おっしゃる通り、住宅ローン金利はこれ以上、下がらないような水準に達しているのは確かです。でも金融機関の金利引き下げ競争は依然として激しく、借り換え専用ローンの金利もかなり低めに設定されています。つまり今は、借り換えのチャンスというわけです。
京子
うちが借りたのは5年前だけど、それでも大丈夫かしら?
渡邊
金融機関の金利優遇幅の推移から考えると、今から10年くらい前に借りた人や、京子さんのように2008年から2009年前半に借りた人でも、金利競争が激しくなる前の水準ですから、期待できると思いますよ。
京子
おトクといっても、金額が問題よねー。その辺はどうなの。
渡邊
相談者の一例を、お話ししましょう。その方は5年ほど前に、借入金額:約2600万円、借入期間:35年、金利:変動年1.875%で組んだ住宅ローンを、その後、借入金額:約2300万円、借入期間:30年、金利:変動型年0.875%で借り換えたところ、総返済額は400万円ほど軽減し、月々の返済も約1万1千円軽くなりました。これは、借り換え時点の金利が変動しないと仮定した場合ですが、かなりのメリットが出ることがわかると思います。
京子
うらやましい…。わが家はあれこれ節約して、やっと5千円浮く程度なのに。早速、夫に借り換えのこと、話してみます。
渡邊
でも京子さん、ちょっと待って。確かに借り換えは、家計の節約に大きな効果を発揮しますが、誰でもできるとは限りません。
京子
と言いますと?
渡邊
借り換えは、他の金融機関で新たに住宅ローンを組み直すことですから、一連のローン手続きもイチからご自身で行うことになります。団体信用生命保険も加入し直すので、借り換えの際、ご主人に大きな病歴があったりすると、団信に入れないばかりか、住宅ローンを組むことも原則できません。またローン審査も、借り換え先の金融機関で再び行うことになります。
京子
審査もやり直すんですか。聞いただけでもドキドキだわー。
渡邊
とくに注意したいのは、住宅ローンとは別の借り入れが増えている場合です。よくあるのが、カードローンを繰り返し借りているケースですが、それが原因で審査に落ちてしまう可能性もあります。また借り換えの際には、融資手数料や保証料、それに抵当権の抹消・設定費用など、50万円前後の諸費用がかかります。要は、借り換えの費用対効果をきっちり試算しておくことが大切です。
京子
はい、わかりました。
渡邊
ちなみに、借り換え前の住宅ローンで保証料を「一括前払い方式」で支払っている場合は、すでに払い込んだ保証料の払い戻しがあります。いずれにせよ現在は、低金利と金融機関の住宅ローン競争で、借り換えに有利な状況であることは間違いありません。メリットが出そうなら、ぜひトライしてください。
(記事提供:ニッキンマネー2014年12月号 それ、知りたかった なぜ、なに? 住宅ローン)

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