離職経験 女性は8割
では実際、介護を理由に仕事を離れる人はどのくらいいるのでしょうか?右の図表はその様子を表したものですが、介護をしている人は約557万人(うち女性は約357万人)で、そのうち仕事をしている人は半分弱の割合です。年齢でみると、女性では40歳を過ぎるころから、男性も50代後半から、介護に参加する人の割合が増えてきています。
一方で、過去5年ごとに、介護離職をする人の割合を見てみると、近年は減少傾向にあります。2010年に介護休業制度ができるなど、法的な支援の枠組みが整った影響が見て取れますが、それでも毎年10万人が介護離職を余儀なくされている状況です。
特徴的なのは、男性と比較して、女性の離職率が非常に高い点です。介護・看護を理由に、前職を離職した経験のある男女は、2007年10月から2012年9月までの5年間で、累計48万7千人。うち女性はなんと、ほぼ8割を占めています。
その理由は様ざまでしょうが、介護離職の影響は思っている以上に深刻です。まずは、その点を確認していきましょう。
