固定費を見直してみよう!保険編

前月の住宅ローンに続き、今月は「保険」の見直しです。実は毎月の保険料が、教育・住宅・老後資金に次ぐ大きな支出であることを意識している人は、意外と少ないのです。プレリタイア世代は、保障の転換期。賢い見直しを心がけましょう。

プロフィール

鈴木 暁子(すずき あきこ)

FPオフィスNext Yourself代表。CFP®、住宅ローンアドバイザー

外資系SEを経てFPに。セミナーや講演の講師をはじめ、雑誌・WEBの執筆、相談業務など精力的に活動中。最近は、50代以降のシニア層のマネープラン、終のすみか、終活サポートまで活動の場を広げている。近著に「100歳まで安心して暮らす生活設計」(実業之日本社)など

意外と忘れがちな介護費用

働き盛りの40代は、子どもの教育費が増えていく時期ですので、大型の死亡保障をつけていた方も多かったはずです。でも、教育費のめどがつく50代以降は、万一の保障を大きく減らすことができるので、浮いた保険料を貯蓄にまわしたり、他の保障を充実させることもできます。その意味で保険の見直しは、プレリタイア世代の大事な作業です。

見直しにあたっては、みなさんが今後のセカンドライフで不安に直面しそうなことは何かを、まず考えてみてください。@老後資金 A葬儀・死後の整理費用 Bのこされた配偶者の生活費 Cご自身と配偶者の医療保障―。ここまではおそらく、すぐに思い浮かぶと思いますが、意外と忘れがちなのが「介護費用」です。今が健康だとなかなか意識しないものですが、いざ介護が必要になった時、この準備があるかないかでその後の家計は大きく変わりますし、精神的な安心感も違います。

介護保障以外では、従来の死亡保障の代わりに、ご自身や配偶者の医療保障を充実させたいと考える人も多いでしょう。でもその浮いたお金を、医療保険にすべてシフトさせるのは早計です。一般に医療保障は、その7割を公的医療制度でカバーできますから、それでも足りない分を民間保険で補うことが鉄則です。

保険で備えるか預貯金で賄うか

あとはどこまで手厚く保障を備えるかになりますが、これは価値観の違いですから正解はありません。ただし老後資金や介護資金の準備を考えると、病気やけがの備えに過大な保障をつけるのはなかなか難しいと思います。公的医療制度では、医療費が高額になった場合、高額療養費制度(80ページ「ワンポイントゼミ」参照)が適用されますし、最近では医療技術の発達により、入院日数の短期化も進んでいます。

その意味で考えれば、医療保障を過度に充実させるよりも、毎月の保険料負担はできるだけ抑え、浮いたお金を預貯金として蓄えておくことも有効な選択肢と言えるでしょう。いつでも引き出せるお金を用意しておけば、万一の資金繰りにも役立ちますし、同時に老後資金を効率的に準備することもできます。

いたずらに不安を募らせるのではなく、まずは老後の不安要素を洗い出し、おおよその不足額を確認してみてください。そして、その金額の多寡によって、保険で備えるべきか、預貯金で賄うかを検討することが大切です。

昔の保険は要チェック!

そしてもう1つ、保険の見直しには大きなメリットがあります。それは、古い保障内容の洗い替えです。実は古い契約の医療保険やがん保険の場合、診断一時金や通院給付金が支払われないタイプが多かったり、現在の医療実態にそぐわないような保障がついているケースが少なくありません。こうした保障内容を新しい保険に見直すだけでも、保険料の節約につながりますし、何よりもご自身にフィットした保障を手に入れることができます。とくにプレリタイア世代の中には、長い間、保険を見直していない方も多いと思います。この機会にぜひ、パートナーの保障とあわせてチェックしてみてはいかがでしょうか。

これまで2回にわたって、固定費の見直しについて説明してきましたが、いずれも老後に強い家計づくり≠めざすことが目的です。リタイア後には、みなさんがこれまで描いてきたライフイベントが待ち構えています。その実現のためにも、住宅ローンと保険はできるだけ早く見直し、老後資金の確保を進めていきましょう!

(記事提供:ニッキンマネー2014年10月号 安心のセカンドライフへ 定年前のマネープラン)

「ほけんプラザ・さいたま新都心」はこちら

このページの先頭へ