おこづかいが教育ツールな理由(わけ)

目的はなんですか?

子どものおこづかいを、これから始めようとする人も、もうあげている人も、1度考えて欲しい大事なことがあります。それは、何のためにおこづかいをあげるのかという点です。

「お金を使う喜びを知って欲しい」「お金を貯めることができる子どもになって欲しい」「お金の大切さを知って欲しい」といった目標を明確にすることが、おこづかいを最大限に活用するために、大切な行程です。

目的なしになんとなくおこづかいを与えていると、子どもがお金を使い果たして、おねだりしてきた時に、「仕方ないわねぇ」とついつい渡してしまう危険があります。こんな状態では、お金には限りがあるということや、自分で貯めたお金で買い物する喜びを教えることは難しいでしょう。

せっかくおこづかいをあげるなら、マネー教育のツールとして活用してみませんか?

プロフィール

鈴木 さや子(すずき さやこ)

mamaTanoマネーサロン代表

慶應大卒業後、国内損保に勤務。顧客の保険や老後のライフプラン相談に応じる。退職後、幸せな人生のためにはお金の知識が不可欠と気付きCFP®資格を取得。
現在は、コラム執筆、セミナー講師などを中心に、主に女性からのマネー相談で活躍。また金融教育にも力を入れている。2児の母。オールアバウト学費・教育費ガイド。

教育に適した3つの理由

おこづかいがマネー教育にうってつけなのには理由があります。

まずは「働くとお金がもらえることを体感できる」点です。お手伝いを宣言させておこづかいを渡したり、報酬制にするなど、お手伝いとおこづかいをセットにした方法を採用すれば、子どもは、お金は労働の対価であることを身を持って理解できます。

また「小さな規模で本物のお金を管理する練習ができる」点もあります。

自動車だって、最初は誰も上手に運転することはできません。路上で事故を起こさないよう、事前に敷地内で十分に練習しますよね。おこづかいも一緒です。親の目の届く範囲内で、数百円という小さな規模で練習できるのが、おこづかいのいいところです。

「将来に役立つ力が身に付く」効果もあります。

実はおこづかい制度を上手に運営すると、様ざまな能力が身に付きます。たとえば、コミュニケーション力(親やお店の人と対話する力)、マーケティング力(質や値段について調査する力)、マネジメント力(お金がなくならなくように管理しながら、将来欲しいもののために貯金する力)、交渉力(おこづかいアップのためのプレゼン力)などです。

ただし、漠然とおこづかいを与えていても、こうした効果は得られません。おこづかいを通じたマネー教育で高い成果をあげるには、ちょっとしたコツがあるんです。

コツは「まかせる」

おこづかいをマネー教育ツールとして活用する際には、わが子を信頼して「まかせる」、そしてたとえ失敗しそうでも、ガマンして手を出さずに「見守る」ことが、とても重要です。

冒頭で説明した「おこづかいを与える目的を明確にする」ことがしっかりできていれば、親がふと手を出したくなっても、一旦、立ち止まることができます。しかし、闇雲にまかせるだけではなく、親として同時にしておきたいことがあります。

それは「ルール作り」です。おこづかいの金額や、子どもがおこづかいで買いたいモノを親子で話し合う時に、おこづかいを使ってやっていいこと、悪いことについて、きちんとしたルールを作りましょう。

それがすんだら、あとは「まかせて」「見守り」ましょう。ルールを破っていないか、お金にまつわるトラブルに巻き込まれていないか、じっとまかせながらも、声かけをして見守ることが大切です。

でも「使いすぎているから、そろそろお金が足りなさそう。追加であげようかしら」という手助けはなしですよ。

(記事提供:ニッキンマネー2014年2月号 子どもに学ばせたいマネーのしきたり)

このページの先頭へ