一生涯の付き合い、だけど…
最近、「保険の見直し」が注目を集めています。簡単に言うと、現在加入中の保険を、その人、その家族にピッタリの保障に組み替えることです。テレビCMでもおなじみですから、もうみなさんご存じですね。
考えてみれば、私たちにとって保険は一生涯付き合う身近な存在です。生命保険文化センターの調査によれば、生命保険の加入率は男女ともほぼ8割。世帯あたりで見ると、その割合は9割にのぼります。それに、毎月支払う保険料も結構な金額です。1世帯あたりの年間払込保険料(個人年金保険を含む)は、平均で41.6万円。これらの数字を見ても、保険の浸透ぶりがうかがえます。
では、せっかく手に入れた大切な保険、加入後の関心はどうでしょう?普段、利用する機会が少ないせいか、何となく保険料を払い続けているという人も多いようです。でも考えてみてください。その保険が、いつの間にか、自分や家族の〝もしも〟をカバーできない内容になっているとしたら―。
結婚、子どもの誕生、マイホームの購入…、長い人生には、こうした様ざまな節目がありますが、その節目ごとに万一への備えは変わります。保険の見直しは、その時々の〝もしも〟にあわせて、適正な保障をつけることです(左ページの囲み)。
子どもを例に考えてみましょう。子どもにかかわる節目には、「誕生」と「独立後」の2つがあります。まず、誕生から独立までは、万一の際の生活保障や教育資金の備えとして、死亡保障を大きく上積みする必要があります。ところが独立後は、こうした負担から解放されるので、それまでの高額な保障が不要になるわけです。
こうした節目にあわせて保険の見直しを行っておけば、子どもの成長途中に、万一のことがあっても、のこされた家族の金銭的な不安は和らぐでしょうし、子どもの独立後にむだな保険料を支払うこともありません。保険は加入したら、それで終わりではありません。定期的に見直してこそ、その力を発揮してくれます。